
& [ ART&MORE ] / Editorial Department2016.10.14
ガーディアン・ガーデンにて、写真界の次世代を担う若手6名によるグループ展が開催
(以下、プレスリリースより)
「1_WALL」展は、ポートフォリオ審査による一次審査と、一対一で審査員と対話する二次審査を通過したファイナリスト6名が、一人一壁面を使って作品を発表するグループ展です。
会期中10月31日(月)には、一般見学者にも公開される最終審査会を開催します。
ファイナリストによるプレゼンテーションの後、審査員による議論を経て、グランプリが決定します。
グランプリ受賞者には1年後の個展開催とパンフレット制作の権利が贈られます。
今回は、独自の視点で自らの世界観を表現した作品が多く集まりました。
出会った人々をまっすぐな眼差しで撮影したこれまでの写真を“私の混乱の記録”としてまとめたアンポンタン・裸漢。
街中でのスナップ撮影では個人が特定できないように写しながら大胆な構図で決定的瞬間を撮る遠藤祐輔。
新聞や官報、警察のウェブサイトで公開されている身元不明の遺体に関する断片的な情報から作り上げた架空のポートレートの木原結花。
自身の住む街にある動物園の年老いた象との出会いから最期までを記録した田中大輔。
亡き父に幼い頃もらったカメラで生まれ育った台湾、現在暮らす日本での家族の暮らしを写した富澤大輔。
カメラや写真を売って手に入れたバイクで、アメリカの故郷に旅した12,000kmを記録した作品のラッセル・スコット・ピーグラー。
以上の6名が展示をします。
誰がグランプリとなるのか、どうぞご注目ください。

アンポンタン・裸漢 Anpontan Rakan
1984年生まれ。
「ハイブリッド」
ニヒリズムすら陳腐な憂き世
神も仏も関係ない
右も左も関係ない
そもそも翼がありゃしない
どっこい生きてく屑ですが
咲かせて魅せます阿呆の華

遠藤祐輔 Yusuke Endo
1985年生まれ。
東京藝術大学美術学部先端芸術表現科卒業。
「幽霊の証言」
動き止まぬ人と街に固執し、シャッターを押し続け歩いた、いや走った。このスナップショットで世界一になる。終わらない写真を撮りたい。終わらせない。

木原結花 Yuika Kihara
1995年生まれ。
大阪芸術大学写真学科4年在籍。
「行旅死亡人」
文字情報で記された行旅死亡人の特徴を基に私は、彼らの姿を想像し、そして作成する。
文字から紡ぎ出される肖像は、虚構なのか事実なのか徐々に分からなくなっていく。

田中大輔 Daisuke Tanaka
1981年生まれ。
「elephant sea」
海のように静かで深い波と、自分の想像を遥かに超えた記憶を抱えた存在と出会った。
沈黙の中のざわめきは引き伸ばされ、僕がゆきあたってきた被写体達と繋がっていく。

富澤大輔 Daisuke Tomizawa
1993年生まれ。
東京藝術大学美術学部先端芸術表現科在籍。
「Memorial」
写真は真実に擬態するのがとんでもなく巧い嘘っぱち野郎ではあるけれど、個人の記憶はそれ以上に嘘と思い込みで作られた曲者だ。

ラッセル・スコット・ピーグラー Russell Scott Peagler
1980年生まれ。
「Blood into Gasoline, or, Everything Shiny Goes Away」
作品、カメラ、拳銃、そして血液。様々な物をカネという名の紙切れに替え、ガソリンに替えながら、広大すぎる故郷アメリカの大陸をハーレーに乗り12,000キロ旅した。
写真界の次世代を担う若手を発掘する
第15回写真「1_WALL」展
会期:2016年10月25日(火)~11月18日(金)時間:11:00-19:00 ※日曜・祝日休館
入場:無料
会場:ガーディアン・ガーデン
東京都中央区銀座7-3-5 ヒューリック銀座7丁目ビルB1F
公開最終審査会:2016年10月31日(月)
時間:18:00-21:00 ※要予約
主催:ガーディアン・ガーデン
第15回写真「1_WALL」審査員
飯沢耕太郎(写真評論家)
1954年、宮城県生まれ。1984年、筑波大学大学院芸術学研究科修了。1990〜94年季刊写真誌『デジャ=ヴュ』の編集長をつとめる。近著に『写真集が時代をつくる!』(シーエムエス)、『日本現代写真アーカイブ2011~2013』(青弓社)など。
菊地敦己(アートディレクター)
1974年生まれ。武蔵野美術大学彫刻科中退。2000年ブルーマーク設立、2011年解散。同年、個人事務所設立。主な仕事に、青森県立美術館のVI計画、ファッションブランドの「ミナ ペルホネン」や「サリースコット」のブランド計画、雑誌『装苑』のアートディレクション等。講談社出版文化賞、ADC賞、JAGDA新人賞など。
鈴木理策(写真家)
1963年和歌山県新宮市生まれ。2000年に写真集『PILES OF TIME』で第25回木村伊兵衛写真賞受賞。近著に『意識の流れ』(edition nord)、『海と山のあいだ』(amanasalto)、『Atelier of Cézanne』(Nazraeli Press)、『White』(edition nord)、『TORII』(SUPER LABO)、『写真分離派宣言』(青幻舎・共著)等。
高橋朗(PGIギャラリーディレクター)
千葉県生まれ。早稲田大学第二文学部にて平木収氏に師事。1998年、東川町国際写真フェスティバルにボランティアとして参加。2003年から2010年まで同フェスティバル現場制作指導、またアシスタントディレクターを務める。1998年冬より、PGIにて写真の保存・展示に関する業務に携わる。現在PGIのディレクターとして展覧会の企画運営を担当。
百々新(写真家)
1974年大阪生まれ、奈良育ち。1995年コニカ新しい写真家登場グランプリ。1999年写真集『上海の流儀』(Mole)。2000年日本写真協会新人賞。2004年ニューヨークADC賞審査員特別賞。2009年APA広告賞特選賞。2012年写真集『対岸』(赤々舎)。第38回木村伊兵衛写真賞。
ガーディアン・ガーデン Webサイト
http://rcc.recruit.co.jp/gg/