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恵比寿のPOSTにて、アーティスト・デュオNerholの個展が開催中



(以下、プレスリリースより)

Nerholは、書籍や印刷物といった紙の積層を「彫る」ことで美術作品へと変容させる彫刻家の飯田竜太と、アイディアを「練る」ことで二次元的表現における視覚伝達の新たな可能性を提案するグラフィックデザイナーの田中義久より構成されます。

表現領域の異なる両名はそれぞれが日常的に扱う「紙」を接点としてめぐりあい、2007年の結成以来協働して彫刻作品、あるいはそれを正面から撮影した写真作品を創出してきました。人物の肖像や連続性のある現象を被写体として連続撮影をし、写し出された百数十枚もの像を印刷して時系列に積み重ねます。束になった状態から緻密に彫り込んでいくことで、稜線や年輪を彷彿させる有機的な起伏のある断面が生まれます。

日々量産・消費されてゆく「紙」や「像(イメージ)」を用いることで、現代の経済活動が生み出す消費→ 生成→忘却という巨大なサイクルに否が応でも組み込まれている我々の実情を暗喩しているようにも捉えられます。


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2016年5月21日(土)から8月28日(日)まで、金沢21世紀美術館にてNerholの個展「Promenade(プロムナード)」が開催されています。彼らにとって日本の美術館での初個展となる本展では、伐採処分された街路樹をモチーフとした新作シリーズ「multiple – roadside tree」を発表しています。街路樹を薄く輪切りにしては撮影を繰り返して出来上がった写真を出力し、紙の束にしてから彫り込んだ作品です。

像が印刷された写真の束は同一の素材でありながら、50通りの彫り込みを施すことによって、各々がユニークピース(一点物)の彫刻作品へと変容します。それらを羅列することで、multiple(マルチプル=量産された美術作品)として成立するのです。本展のカタログには47点が収録されています。ユニークピースとなったマルチプルが図版としてもう一度印刷され、書籍の形を帯びて大量生産されていくのです。現代社会で著しく消費される写真の積層が一点物の彫刻作品となって価値を帯び、その表面を再び写真に収めて今度は印刷物(書籍)となって大量生産され、市場に流通する。もとはひとつの素材が繰り返し変容を遂げることで、その度に価値の転換が生じます。

本書を見開いた状態で並列させるインスタレーションが出現するPOSTでの個展は、本作のバリエーションを見比べることのできる唯一の機会となります。同一の紙の束からあらわれる多種多様な断面を見つめながら、彼らの示唆に富むアプローチを体感していただけたら幸いです。



Nerho / roadside tree – Printed Matter

会期:2016年7月5日(火)〜7月18日(月祝)
時間:12:00-20:00 /月休 (※祝日の場合は通常営業)
会場:POST
   東京都渋谷区恵比寿南2-10-3-1F


【クロージングパーティー】
2016年7月18日(月祝) 19:00-21:00






【展覧会カタログ】
『Promenade』
執筆:星野太、山峰潤也
サイズ:23×15cm
頁数:128頁
言語:和 / 英 並記
発行元:マイブックサービス / Yutaka Kikutake Gallery



Nerhol /ネルホル
彫刻家 飯田竜太(b.1981)とデザイナー 田中義久(b.1980)によるアーティスト・デュオ、2007年結成、東京在住。国内外の美術館やギャラリーの展覧会に参加し、現代の経済活動が生み出し続ける消費と生成、忘却という巨大なサイクルの急所を突くような作品を一貫して制作している。2014年には、Foam Talent Call 2014に選出。主な展覧会として、Foam Photography Museum(Amsterdam, 2015)での 個展やYoungeun Museum of Contemporary Art(Korea, 2015)、L’Atelier Néerlandais(Paris)、 Festival Images 2014(Switzerland)など。
http://www.nerhol.com/




POST Webサイト
http://post-books.info/




『レオ・レオーニ 希望の絵本をつくる人』
まるさんかくぞう
『オーレ・エクセル イン モーション』
『ハーブ&ドロシー』
『木のうた』
『きりのなかのサーカス』
『ママのスカート』
『かさ 』
『ブルックリン・ネイバーフッド』
『Casa BRUTUS 2013年 12月号』
『ファンタジア』