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ID – I Dictionary – は、オンラインショップさんまるよんの「Human color chart」で紹介している
アンケートをもとにインタビューを行ったものです。


インタビューした内容が作家のIDのように、また同時に、辞書のように閲覧者がその作家を知れるよう、
様々な作家をご紹介していきたいと思います。


 

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5回目は、「Jens」の武藤 亨さん。

現在はファッションを軸としたブランド「Jens」を運営しながら、活動範囲を限定せず、中庸という
立ち位置から独特の空気感を生み出し、様々なシーンで活動されています。また、平行して企業の
コンサルティングやブランディングに関わるサポートを行う、プランナーとしても活躍されています。


そんな武藤 亨さんをご紹介致します。


 

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武藤 亨と記憶

「出身は茨城県の西部です。関東平野のど真ん中で、海や山というものが無く、
住宅街・工業団地・コンビニが大半を占める町で、自然と都会の中間地点で育ちました。
幼少期は、書道、水泳、絵、野球、サッカーなど人並みに習い事はしていました。
両親の影響で美術や音楽にも興味を持ち、小さい頃から好奇心は強かった方だと思います。

勉強は、小・中は特に苦手な科目も無く、高校は(一応)進学校に通っていましたが、
地元の本屋で『FRUiTS』という雑誌に出会い、原宿のファッションにとても影響を受けました。
そこから洋服の選び方が変わり、髪を染め、ピアスを開け、リメイクをはじめ、
若い自分なりのファッションを楽しみ始めた記憶があります。
高校卒業後、もともと自分の服を作って着たいという事もあり服飾の専門学校に進学したのですが、
最初の作品づくりで制作したのがレディースの洋服で、それが面白くてレディースの服にも興味を持ちはじめました。


専門を卒業後すぐに就職しましたが、1年後に退社し、その後2年間は下北沢でフリーターをしていました。
その時期に様々な分野の人達と出会い、ファッション以外のカルチャーに触れるようになりました。
場所柄もあり役者や芸人、音楽をやっている人達など色々でしたが、洋服に興味のある人間が全然いなく、
逆に自分の知らない事を教えてもらう事が増えて、ファッション以外の話というのが
自分にとって重要に感じる様になりました。」


 

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引いていくこと

「その辺りから、様々な分野のデザイナーと呼ばれる方々の本を読み漁るようになり、
どのような思考でモノを作っているかなど、色々と勉強し始めました。

その後、自分でもブログを書いてみたり感覚的な写真を撮ったてみたりと、作品を作っている感覚で制作するようになり、
被写体を極端にズームアップしたりズームバックして平面の様な写真をよく撮っていました。

ただ、色々と探ってみた中で最終的に自分がやりたい事は何かと考えた時に、
自分はアーティストになりたいわけでもないし個人で何かを表現したいわけでもないと感じるようになりました。
始めは、我を出したいという自己欲求もあったと思いますが、制作の上で一人の限界というものも感じましたし、
本心で自分一人では何もできない事がわかり、その中で無理をせず自分を生かしてやれる事というのが
『引いていく』という事ではないかと思うようになりました。」


 

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武藤 亨と色

「青は物心ついた時から好きです。専門時代も真っ青な格好しかしていなかった時もあるし、
野球も中日と西武が好きだったりと、本当に漠然と青が好きというのがあって、
選択肢の中に青があれば、大体、青を選択していました。
ずっと好きなので自分が青をやったら強みになると思い、現在ブランドのキーカラーにもしています。

青以外ではグレーも好きです。
グレーは自分の洋服とかモノというよりは、感覚としてのグレーが好きで、
以前に藤原信也さんの『印度放浪』を読んだ際、全ての色で白い紙を隙間無く塗りつぶすと
最終的に灰色になるという事が書いてありました。
要は混沌=グレーという事なのですが、その時に感じた衝撃がまだ残っていて、
グレーという色はとても好きな感覚です。」


 

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『レオ・レオーニ 希望の絵本をつくる人』
まるさんかくぞう
『オーレ・エクセル イン モーション』
『ハーブ&ドロシー』
『木のうた』
『きりのなかのサーカス』
『ママのスカート』
『かさ 』
『ブルックリン・ネイバーフッド』
『Casa BRUTUS 2013年 12月号』
『ファンタジア』