zoo_2

プロローグ


わたしは動物がスキ。どれくらいスキかと言うと、
撮影の仕事を中断してまで横切る野良猫を撮り出す始末…
クライアントさんやスタッフさんたちはあきらめモードなのか、
温かい目で見守っているのか怖くて聞けないでいた。

そんな矢先、とある旅撮影の際にいいタイミングで野良猫と遭遇した。
まったく違う撮影をしようとしていたのだが、いつものように自然な流れで猫を撮影し出した。
すると間髪入れずに「猫じゃなくて(真顔)」と鋭いツッコミが入った訳で。
これまでの数々の無礼をこの場をお借りしてお詫び申し上げます。土下座。


そんなこんなで気を取り直して、わたしの夢は全国にある動物園を巡ることである。
ニャ男とワン子もスキだけれど、動物園にいる動物たちがとてもスキ。
様々な動物のキャラクターたちや、園内の特徴などを紹介したいという
熱い想いを担当編集さんに告白してみると、大変有り難いことに連載ページを作ってくれた。
なるべく個人的な暑苦しい想いを省き、たまにクスリと笑えて、
15時のおやつのお茶うけになるような、そんなほんわか写真とエッセイをお届けしたいと思います。




第2話
湖畔に浮かぶ熊本市動植物園



園内に入ってすぐ、滅多に見られない金絲猴(きんしこう)のところへ向かった。
平成元年に市制100周年記念と共に、
日中学術共同研究のため来日した通称ゴールデンモンキー。
あの西遊記のモデルになったという諸説もあるおサルさんなのである。

これは見なければ!と意気揚々と向かっている途中に、
池からチラっと大きな瞳が向けられたので気になって覗いてみると、
カバのモモコちゃんがいた。


にっぽんのどうぶつえん」第2話 熊本市動植物園 © yuricamera


ふと柵付近の掲示板が目に入った。
動物それぞれのプロフィールが載っている掲示板を見るのがとてもスキで、
担当飼育員さんのアイディアなども垣間みることができる。

モモコちゃんの掲示板内容はスキなものや、苦手なことなど。
そして、一番下にプチ情報があった。
「池の中には魚がいます。(魚は食べません)」と書いてある。
それからはモモコちゃんの観察どころか、
魚が本当にカバと一緒の池にいるのかどうか気になってしょうがなかった。


にっぽんのどうぶつえん」第2話 熊本市動植物園 © yuricamera


カバで1つ思い出したことがある。
動物とお話しができる黒柳徹子さんのお話。

黒柳さんが生まれた子カバを撮影しようとしたところ、
親カバは子供を自身の大きな身体で隠してしまった。
黒柳さんは親カバに「今が一番かわいい時期なんだから、写真撮っておくといいとおもうの」と伝えると、
すんなり子どもを前に押し出して、撮影をさせてくれたのだった。

く、黒柳さん、恐るべし…!!
ここに黒柳さんがいたら、池に魚がいるのかどうかカバに聞いてもらいたいのに…
…いや、その前に撮影したいから、池から出てきてと頼んでもらう。


にっぽんのどうぶつえん」第2話 熊本市動植物園 © yuricamera


魚探しを諦めて振り返ると、猛獣たちの檻が並んでいた。
昔ながらの作りをしているため、撮影する時に檻がどうしても写り込んでしまうけれど、
クマやライオン、ヒョウたちの様子はかなり間近で見ることができる。


にっぽんのどうぶつえん」第2話 熊本市動植物園 © yuricamera


にっぽんのどうぶつえん」第2話 熊本市動植物園 © yuricamera


そして、金絲猴の元へたどり着いた。
大きなガラスや壁面に囲まれ、なかなか撮影は難しい場所だったけれど、
無事に写真に収めることができた!


にっぽんのどうぶつえん」第2話 熊本市動植物園 © yuricamera


ちょこんと体育座りをして、毛並みのキレイな黄金色をしている。
森林の伐採や、毛皮のための乱獲などにより、
ジャイアントパンダと同様に中国では第1級の保護動物として指定されている。
どうか種の保存がうまくいきますように。



にっぽんのどうぶつえん」第2話 熊本市動植物園 © yuricamera


満足して振り返ると、ちょうどシマウマがいた。
木漏れ日の光も差し込み、とてもキレイ。

彼らを見ていつも思い出すのは、バニラのアイスと薄いチョコが間に
何層も入っているアイスのことである。
パリパリバーって名前だったかな…子供の頃よく食べていた。
今はかろうじてオトナになったので、パルムかハーゲンダッツをよく食べている。


にっぽんのどうぶつえん」第2話 熊本市動植物園 © yuricamera


たいてい動物園に来るとソフトクリームを売店で頼んで休憩することがある。
子供たちの列の間に、赤いカメラリュックを背負ったわたしが並んでいるのだけど、
端から見ても違和感はないと自負している。

前置きが長くなったが、要するに、園内で食べるアイスは格別である、ということだ。




『レオ・レオーニ 希望の絵本をつくる人』
まるさんかくぞう
『オーレ・エクセル イン モーション』
『ハーブ&ドロシー』
『木のうた』
『きりのなかのサーカス』
『ママのスカート』
『かさ 』
『ブルックリン・ネイバーフッド』
『Casa BRUTUS 2013年 12月号』
『ファンタジア』