「othello」vol.02

皆さんはレストランなんてお好きでしょうか?

まあ好き嫌いはおいといても、誰でも何回か行った事はあるんじゃないでしょうか。
カランコロン。席に着きメニューを開くと香り立つような写真の面々。
ハンバーグ、スパゲティ、オムライス、どれも美味しそうですね。
そう、どれも美味しそうなんで迷ってしまいます。
あまりに迷って、ランチに行ったのにディナーを食べるなんてそんなことにならないように、
僕は席に着くと同時に呼び鈴を鳴らす事をおすすめしますよ。
そうして店員さんがやってくるまでにパッと決めてしまう。
これは双方気持ちがいいんですよ。
レストランは悩むところではなく、食べるところですからね。
大丈夫です、大概最初にいいなと思ったものが、一番いいんですから。
そうなんですか?なんて聞くのは野暮ですからやめていただきたい。


ところがね、中にはいますよ。
じーっくり考えて、いつまでも結論が出ない。
あれもいい、これもいい。わかりますけどね、あんまり胃によくないんですよこれは。
お腹が空いてるんですから、最優先は食べる事です。
考えてもね、お腹は決して満たされませんよ。
ですからこういう人はね、専門店に行けばいいんです。
なんでもあるからいけない。
ならばひとつのものに特化した場所へ行こう。
寿司屋。ラーメン屋。牛丼屋。これなら大丈夫だ。
いやところがね、こういう人はどこ行っても迷うんですね。
鉄火丼かづけ穴子丼か。みそか醤油か。
たまご付けようかなぁ…とそこに、あとから客が入って来た。
入って来たと同時にこの客「並つゆだくたまご」と言って腰かけるその所作実にミニマルで簡潔。
なんでもないただの注文ですよ。
でもね、言い慣れた言葉には安心感がある。
その落ち着いた声色。心地がよく、魅力を伴うんですね。
そうしてようやく腹が決まり口に出す言葉。
「すいませーん、同じのもうひとつ」


そもそもね、メニューなんか見るから悩むんです。
他人が頼むものなら必ずメニューにはのってるんですから、それを頼んだらいいだけの話なんです。
随分極端な話をしましたけどね、こういった精神的な圧力から自分の意見や考えが定まらない。
これはまさに日常の茶飯事によく見受けられます。
いや誰も圧力なんかかけちゃいませんが、勝手にかかっちゃう人がいる。
優柔不断なんていいますか。そんな方の救済のために、世の中には他人がいるんです。
メニューは喋らない。他人は喋ります。
メニューは冷たくも温かくもない。他人は冷たく、温かい。
メニューに動かせないものを人は動かす事ができる。善し悪しはありますが、それはまた別の話。
あなたが迷える人ならば、ランチには二人で行ったほうがよい。
あなたがさらに迷える人ならば、ディナーには三人で行ったほうがよい。
私コレにする。アタシもコレにしよう。
そこにあなたも続けばよい。私とアタシに挟まれて。


さてさて精神的なオセロの話をしてまいりましたが、その話もここでおしまい。
第2回目の今回は人間世界に、もっと直球でオセロをぶっ込んでみましょう。
優柔不断もクソも無い。ある要素をもった人間が左右から交互に現れます。
はさまれた人間達やいかに…





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2014年のゲートが開きました

第1コーナー 春

第2コーナー 夏

第3コーナー 秋

第4コーナー フグ

僕は最終コーナーで差したいと思います





【 Profile 】
高栁 浩太郎 / Kotaro Takayanagi

東京在住。起きている時は眼鏡をかけ、寝ている時はふとんをかける
目が悪く、寝相のよいイラストレーター
2013年 第2回 東京装画賞/銀の本賞(一般部門)
2011年 玄光社 イラストレーション ザ•チョイス 第176回/入選(中村佑介 選)
2011年 誠文堂新光社 イラストノート第12回 ノート展/審査員賞 有山賞(有山達也 選)

http://www.minato8.com/



© Kotaro Takayanagi




『レオ・レオーニ 希望の絵本をつくる人』
まるさんかくぞう
『オーレ・エクセル イン モーション』
『ハーブ&ドロシー』
『木のうた』
『きりのなかのサーカス』
『ママのスカート』
『かさ 』
『ブルックリン・ネイバーフッド』
『Casa BRUTUS 2013年 12月号』
『ファンタジア』